梨型の撥弦楽器。曲頸でフレット(駒)があり、基本的には4絃で、大きめの撥を用いて演奏します。 (音楽集団で主に使用する楽器は5絃ですが、第W絃と第X絃は複弦として同音に調絃され、常に同時に弾奏されるので、4弦と考えて差し支えありません。)
[調絃]
これらの調絃が一般的に多く使用されています。これ以外も可能ですが、特性上この調絃が無難です。 また、曲の途中で調絃を変えることも不可能です。
[調音]
音楽集団で主に使用する楽器には、フレットが5つあります。 「全音符」は開放絃と、駒と駒の間を押さえて作る音です。第T絃は通常開放絃で使用します。「黒い音符」は押さえてからさらに押し込んで音程を作ります。強く押し込んだ音を作るには充分な指の構えが必要なため、「黒い音符」から「黒い音符」への移行は注意が必要です。開放絃を含む重音は多用されますが、二つ以上の絃を押さえることはありません。
[奏法]
1.スクイ 絃を下からスクう。
2.8の字 8の字を描くつもりでバチをまわしながら弾奏する。
3.トレモロ たいへん得意であり、効果的です。
4.アルペジオ 第I絃から第X絃に向かってバチを滑らせます。
5.ハタキ・ウチバチ 腹板を打つことを伴う奏法。
6.スリ
(1)バチの底辺を使って絃を横にこする。
(2) バチの底辺を使って絃をたてにこする。
・ バチを上から下にこするとスリ音は低音から高音へ。
・ バチを下から上にこするとスリ音は高音から低音へ。
7.押しこみ(オシカン)・・・・・・押しこみによるポルタメント奏法。
8.ユリ・・・・・・ 弾絃後、余韻を装飾する。
9.グリッサンド
発音後、余韻の中で複数の駒の上を絃にそって左手を急速にすべらせる。
10.ピチカート バチを使わず右手指で弾く。pizz.と表記。
11.ハジキ 左手指で絃をハジく。
12.打つ バチで弾いたあと、次のポジションの駒の上で左手指によって絃を打つ。
(監修:田原順子・首藤久美子・秋岸寛久)
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